絵画作品「Reversion (回帰 )」シリーズでは、時間と、それが物理的なものから観念的なものまであらゆるものに与える影響というテーマに取り組んでいます。

芸術家として、幽玄な美しさを感じる時があります。それの一例として挙げられるのが「時間」。納屋の扉の錆び具合や、古い湿った木の表面に長い年月をかけて苔が生えてくる様子。老人の顔や年輪が刻まれたシワ、あるいは錆びた寺院の扉。私は時の流れを映し出すものや時間が物理的な世界にもたらす結果に心を惹かれ、それらの歳月を経たイメージがもたらす到達感や平穏感に、我々は安らぎを覚えます。

その幽玄的な美を表すのが、この「Reversion」シリーズとなっております。